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皆さま、こんにちは!
はじめに
「第八晃栄丸」「誠山丸」「山陽丸」
弊社が管理する船舶のうち、これら3隻にも共通するのが”丸”という接尾語。
日本の商船にはこの「○○丸」という名前が非常に多く見られます
では、なぜ船の名前には“丸”がつくようになったのでしょうか
気になったので、調べてみました!!
今回はその由来や意味、現代における位置づけについて、少し掘り下げてご紹介します
“丸”という言葉のルーツは、実はお城の構造にあります。
城の中心部を「本丸」、外郭を「二の丸」「三の丸」と呼ぶように、「丸=防御された区域」を意味しました。
江戸時代、商人が自らの大切な積荷を運ぶための船を「海に浮かぶ城」と見立て、「○○丸」と名づけたのが始まりとされます。
つまり「丸」は、船とその中身を守る願いが込められた縁起の良い名前だったのです。
時代が進み、汽船や鉄船が登場してからも「○○丸」の伝統は継続。
特に有名な例が、明治時代の日本郵船の命名ルールで、主要航路の船名に「○○丸」が多く採用されました。
たとえば:
氷川丸(横浜に現存)
鹿島丸
八甲田丸(青森に保存)
このあたりから、「丸=日本船」のイメージが広く定着していきます。
現代では法律的に船名に“丸”をつける義務はありませんが、それでも多くの海運会社や船主は「○○丸」の名を使い続けています。
理由としては:
長年の慣習と信頼
社名や土地名との親和性が高い
海の安全・航海の無事を祈願する文化的要素
弊社の「第八晃栄丸」「誠山丸」「山陽丸」もまた、こうした意味を継承する“丸”つきの船です。
名前からも船主や関係者の想いが感じられるのが、船名の奥深さといえます。
英語圏では船名の前に「SS(Steam Ship)」や「MV(Motor Vessel)」をつけたり、女性の名前を使う例も多く見られます(例:Queen Mary、Titanic)。
“丸”のような接尾語をつけるのは、日本独自の文化のようです。
「丸」がつく船名には、守り・繁栄・信頼という日本独自の価値観が詰まっています。
それは単なる名前ではなく、船と共に生きる人々の祈りと誇りの象徴なのかもしれませんね
次に「○○丸」という船を見かけたときは、その名前の背景にも少し思いを馳せてみてはいかがでしょうか?
弊社でも「第八晃栄丸」「誠山丸」「山陽丸」など、“丸”のついた船を複数管理しております。それぞれに違った使命と個性を持っています:
第八晃栄丸(199トン)
社船であり、瀬戸内海〜九州間を主に航行するバラ積み貨物船。
誠山丸(499トン)
鋼材を運ぶ貨物船で、日本各地を巡ります(日本海側は少なめ)。
安定した運航力と柔軟な対応力を活かし、製鉄関連の輸送に貢献しています。
山陽丸(279トン)
曳航作業に従事するタグボートとして、沖縄県周辺海域で活躍。
特殊作業船との連携も多く、安全性と精密性が求められる現場での信頼も厚い船です。
その他にも:
つるぎ(499トン)
鋼材貨物船、日本一円に航路を持つ汎用性の高い1隻
ひの峰(748トン)
瀬戸内海エリアをカバーする大型のバラ積み貨物船
船名に込めた想いと共に、それぞれの使命を果たすこれらの船たちは、今日も日本の海で静かに、そして力強く動き続けています。
株式会社シーステージ
スタッフ一同