皆さま、こんにちは!
船の豆知識 〜なぜ錆打ち・ペンキ塗りをするの?〜
港に停泊している船や、航行中の船をよく見ると、
乗組員がデッキでペンキを塗っている姿を見かけることがあります
「また塗ってるなぁ」
そう思われることも多いかもしれませんが、
実はこの作業、
見た目をきれいにするためだけではありません。
船は、海水・潮風・雨・紫外線に
365日さらされ続けています
特に海水に含まれる塩分は、鉄にとっては大敵。
放っておくと、あっという間に錆(さび)が広がってしまいます

そこで行うのが、
「錆打ち」と「ペンキ塗り」です
まず錆打ち。
ハンマーやワイヤーブラシ等を使って、
浮いてきた錆や古い塗膜を叩き落とします
この作業をきちんとしないと、
どれだけ新しいペンキを塗っても、
下からまた錆が出てきてしまいます。
錆打ちは、いわば船の“下準備”。
地味で体力も使いますが、とても大切な工程です
そして、そのあとに行うペンキ塗り。
ペンキは鉄を覆い、海水や空気から守る防護服のような役割を果たします
ペンキがあることで、錆の進行を遅らせ、船体の強度を保つことができます。
もし錆を放置してしまうと、鉄は少しずつ痩せ、最悪の場合、穴が開いたり、修理に大きな時間と費用がかかることもあります。
錆打ちペンキ塗りは、派手さはありませんが、
船を長く、安全に使うための基本中の基本なのです。
新しい船も、ベテランの船も、同じように手をかけていく。
デッキでペンキを塗る姿は、船を守り、安全運航を支える
日常のひとコマなのかもしれません。
次に港で船を見かけたら、
「また塗ってるな」ではなく、「船を守ってるんだな」と
少しだけ思い出してもらえると嬉しいです

株式会社シーステージ
スタッフ一同